古くから現在まで、世界中で愛されてきた翡翠
翡翠は歴史のある宝石で、多くの人から愛されてきました。
一言、二言では語り尽くせない、奥深い魅力があるためです。
こちらでは、そんな素敵な翡翠の魅力をご紹介いたします。
◆ 翡翠とは
翡翠は「東洋のエメラルド」や「東洋の宝石」と呼ばれ、世界各国で昔から特別に扱われている宝石です。
日本での歴史は長く、縄文時代の遺跡から翡翠の勾玉が発掘されています。
現在でも5月の誕生石の1つに選ばれるなど、人気を集めています。
中国では「玉(王の持つべき石)」と呼ばれ、王の象徴とされていました。「玉座」という言葉が王の地位を表すのは、その名残でしょう。歴代の皇帝達に愛され、他の宝石よりも価値が高いとされてきました。かの有名な孔子も翡翠の美しさを絶賛したと言われています。
ニュージーランドの先住民やネイティブアメリカンは、古くから翡翠を護符やおまじないの道具にしたり、またスペイン人は翡翠を発見して以来、お守りとして大切にし、肌身離さず持っていたそうです。
◆ 様々な表情を見せる翡翠の色
「翡翠」という名称は、可愛らしい水鳥のカワセミの呼び名に由来しています。
「翡」が緋色(赤色)、「翠」が緑色を意味するのですが、これはカワセミが頭から翼にかけて、背から尾にかけて美しいエメラルドグリーンやコバルトブルーの色、お腹の部分がオレンジの色であることから、その様に言われているのです。
カワセミは大変色彩が鮮やかで魅力的な水鳥です。
同じカワセミでも光の加減や、背景によって色が変化して見えます。これは翡翠にも同じことが言えて、翡翠にもさまざまな色があり、またその色合いも状況によって変化して人々の目にうつるのです。
翡翠の色は、美しい緑色、という印象を持つ方が多いかもしれませんが、緑の他に、ラベンダー、白、オレンジ、ピンク、黒など、大きく分けると15種類程度あります。好みや個人の趣向などがたくさんあるように、それぞれの色の翡翠に味があり、「何色が一番良い」ということはありません。翡翠はいつも身につけていると、翡翠の色味に深みが増して、持ち主自身に合った色に変化していくとも言われています。
◆ 翡翠の鉱物学データ
英名 | Jadeite |
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和名 | 翡翠輝石(ひすいきせき) |
色 | 緑、ラベンダー、白、青、ピンク、グレー、など15種類ほど |
硬度 | 6.5〜7 |
産出国 | ミャンマーなど |
特徴 | 靭性(割れにくさ)が高く、ダイヤモンドよりも割れにくいとされる。 |